概要
インシデントは、災害・システム障害などの1つの事象への対応を一元管理する単位です。原因の情報、対応体制、指示と報告、収集した情報、経過の記録が、すべて1つのインシデントに集約されます。
対応中は必要な情報に即座にアクセスでき、対応後は事象の経緯と対応内容を完全な形で参照できます。
イベントとクロノロジー — 2つの記録の違い
インシデントには性質の異なる2つの記録があります。この区別を押さえると、他の機能の位置づけも理解しやすくなります。
| 記録 | 何を記録するか | 例 |
|---|---|---|
| イベント | インシデントの原因。ハザードや障害そのものの情報 | 地震の電文、気象警報、システム障害アラートの1報 |
| クロノロジー | 原因を受けたその後の組織の動きと連絡(自動・手動を問わない) | 本部設置、気象台からの受信連絡、避難指示の発信 |
たとえば地震対応では、地震情報の電文(続報を含む)はイベントに積み重なり、「本部を設置した」「安否確認を配信した」「県庁へ報告した」はクロノロジーに積み重なります。原因はイベント、対応はクロノロジーとして区別します。
詳細はクロノロジーを参照してください。
インシデントを構成する機能
| 機能 | 役割 | 詳細 |
|---|---|---|
| 対策本部 | 指揮組織の設置情報(本部名・本部長・場所) | 対策本部情報を設定する |
| オペレーションブック | 対応手順の実行と進捗管理 | オペレーションブック |
| フォーム | 安否確認・被害報告などの情報収集 | フォームを配信する |
| ノート | 決定事項・共有事項の整理 | ノートで情報を整理する |
| ファイル | 写真・文書の添付 | - |
| レポート | 対応状況報告書の発行 | 対応状況報告書を発行する |
モード(本番・訓練・テスト)
インシデントは本番(実災害)のほか、訓練(DRILL) と テスト(TEST) のモードで作成できます。訓練モードのインシデントでも通知・オペレーションブック・フォームは本番と同じように動作し、訓練であることが明示されます。年次訓練や新任者向けの練習環境として利用できます。
作成方法
- ワークフローによる自動作成: 気象情報などを起点に、ワークフローがインシデントの起票からオペレーションブックの起動までを自動で行います。
- 手動作成: 手順はインシデントを作成・編集するを参照してください。
組織としてどう使いこなすかの全体像は、インシデント管理を組織で活用するを参照してください。