概要

責任者グループは、その拠点の状況評価・対応を担うグループの設定です。拠点で被害が発生した際の確認担当と状況入力の担当を平時に決めておくことで、発災時の状況評価が迷いなく始まります。

インシデントに拠点(資産グループ)を指定すると、選択した資産グループとその階層に設定された責任者グループへ、インシデントのアクセス権が自動付与されます。

責任者グループを設定する

拠点の設定を開く

資産 > 資産グループ から対象拠点の詳細画面を開き、「責任者グループ」 を選択します。

担当グループ設定のスクリーンショット
担当グループの設定 — 組織のグループから選択して割り当て
グループを割り当てる

この拠点を担当するグループを選択して保存します。複数のグループを設定できます。

インシデントへの自動権限付与

インシデントに資産グループを指定すると、責任者グループに次のロールが自動付与されます。

  1. 選択した資産グループに責任者グループが設定されている場合、そのグループに インシデント管理者 ロールを付与します。
  2. 選択した資産グループのすべての子孫資産グループに設定された責任者グループへ、インシデントメンバー ロールを付与します。直下の子だけでなく、孫以下のすべての階層が対象です。
  3. 選択した資産グループに責任者グループが設定されていない場合、親方向へ探索します。最初に責任者グループが見つかった最も近い祖先資産グループの責任者グループへ、インシデント管理者 ロールを付与します。
  4. インシデント管理者 ロールの対象となる祖先より上の資産グループには、権限を自動付与しません。
  5. 同じ組織グループが インシデント管理者 ロールと インシデントメンバー ロールの両方の候補に含まれる場合、インシデント管理者 ロールだけを付与します。

選択した資産グループにも、その祖先にも責任者グループが設定されていない場合、インシデント管理者 ロールは自動付与されません。子孫資産グループに責任者グループが設定されている場合は、そのグループへの インシデントメンバー ロールの付与が行われます。

選択した資産グループに設定がある場合

次の例では、「関東エリア」をインシデントの資産グループに指定します。

全店舗           [本部危機管理]
└─ 関東エリア    [関東管理チーム]  ← 選択
  ├─ 新宿店     [新宿対応チーム]
  └─ 池袋店     [池袋対応チーム]

自動付与される権限は次のとおりです。

関東管理チーム → インシデント管理者
新宿対応チーム → インシデントメンバー
池袋対応チーム → インシデントメンバー
本部危機管理   → 自動付与なし

選択した資産グループに設定がない場合

次の例では、責任者グループが設定されていない「新宿店」を指定します。

全店舗             [本部危機管理]
└─ 関東エリア      [関東管理チーム]
  └─ 東京都        設定なし
    └─ 新宿店     設定なし          ← 選択
      └─ 新宿ビル [現地対応チーム]

自動付与される権限は次のとおりです。

関東管理チーム → インシデント管理者
現地対応チーム → インシデントメンバー
本部危機管理   → 自動付与なし

新宿店と東京都には責任者グループが設定されていないため、最も近い設定済み祖先である関東エリアのグループが インシデント管理者 になります。

本部グループに全インシデントへの権限を付与する場合

祖先探索の対象外となった責任者グループに自動権限は付与されません。ただし、これはそのグループがインシデントへアクセスできないことを意味するものではありません。

たとえば、上記の「本部危機管理」グループがすべてのインシデントへアクセスする必要がある場合は、グループの IAM ポリシーで組織全体の インシデント管理者 ロールをあらかじめ付与します。組織管理者 など、インシデントの管理権限を含む上位ロールが付与されている場合もアクセスできます。

インシデントの管理だけが必要なグループには、権限範囲を限定できる インシデント管理者 ロールの使用を推奨します。設定手順はグループにロールを割り当てるを参照してください。

自動付与されるロール

ロール 自動付与対象 主な権限
インシデント管理者 選択した資産グループ、または最も近い設定済み祖先 インシデントの管理を含むすべての操作
インシデントメンバー 選択した資産グループのすべての子孫 閲覧、クロノロジーの編集、フォーム回答など
インシデント回答者 オペレーションブックの担当者・回答者 フォーム回答、アクションへの応答など

インシデント回答者 ロールは責任者グループの階層からは付与されません。オペレーションブックの担当者・回答者に基づいて付与されます。

自動権限を同期するタイミング

自動権限は次のタイミングで同期されます。

  • 資産グループを指定してインシデントを作成したとき。
  • インシデントの資産グループを変更したとき。
  • 拠点ごとモードのワークフローによってインシデントが作成されたとき。

インシデントの資産グループを変更すると、変更前の資産グループ階層に由来する自動権限は削除されます。その後、新しい資産グループ階層に基づいて自動権限が再構築されます。管理者が手動で設定した IAM バインディングは変更されません。

既存インシデントへの反映

資産グループの責任者グループを変更しても、既存インシデントの権限には自動反映されません。既存インシデントへ反映する場合は、インシデントの IAM 設定から手動で変更します。

自動付与された権限はシステムによって管理されるため、通常の手動 IAM 更新では変更されません。

連絡先との違い

拠点には「連絡先」も設定できます。役割の違いは次のとおりです。

設定 役割
責任者グループ 拠点の状況評価・対応の責任主体。資産グループの階層に基づいて、インシデントの権限が自動付与されます。
連絡先 この拠点に関する通知の宛先。車検や保険の期限到来など、担当以外に情報を受け取るべき相手も含められます。
評価フローとセットで決める

担当グループの設定は、資産の状況評価の運用とセットで機能します。「発災時、担当グループは自拠点の資産状況を確認して評価を入力する」というルールをオペレーションブックのアクションとして定義しておくと、担当・手順・記録がつながります。